アマゾンが年内に電子書籍事業参入へ、Kindleも投入と日経がトップで報じる

2011/10/20

今日の日経朝刊のトップ、アマゾン、日本で電子書籍の記事をすでに多くの方がご覧になったかと思います。

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主だった内容としては、アマゾンが小学館、集英社などと詰めの交渉に入っていて、年内にも日本語の電子書籍サイトを開設、スマホなどへの配信の他、キンドルも投入する構えで、すでにPHP研究所とは合意、約1000点の書籍を提供する予定。

講談社、新潮社とも交渉しており1~2ヶ月以内に数社との契約を目指していると報じていますね。

国内電子市場の拡大にこれが弾みになるのは確実で、日経が伝えるとおり、アマゾンはすでに電子書籍以前にクレジット決済顧客を大量に抱えておりこの顧客基盤は、ここ最近参入した国内電子書籍配信サイトは逆立ちしても敵いません。

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世界一高額な本「The Birds of America」が電子書籍として販売されることの意味を考えてみる

2011/09/22

昨日twitterのTLから情報仕入れたのですが、英国自然博物館、世界一高額な本「The Birds of America」をiPad電子書籍として発売というニュース。

国内ではシャープがガラパゴスの専用端末の販売を9月末で終了すると発表したりで、電子書籍普及の伸び悩みを伝える記事がこれまたYahoo!のほうに掲載されたりしてたりします。

デバイスの売上であったり、書籍の売上が新たな収益源としてどれだけ膨らむかがやはり多くの人の関心事項だとは思います。ただ先日の震災で電子書籍の機運が少し出てきたように、旧来のアナログ情報ではなかなか伝播できないことが電子であれば簡単に出来てしまうという観点と、その社会的価値としてどう提供するか?という言わば、多くの人に知識を広め、相対的な文化度合いを高めることに貢献していくという短期的な儲け以外のところでの電子書籍の役割もあったりする訳です。

こういう観点で冒頭ご紹介した世界一高額な本「The Birds of America」は1800年代に刊行された高さが1メートルある5冊セットの大型本ということで、当時としても高額だったろうとは思うのですが、この書籍約8億8000万円で落札された実績があって本の価格としては世界最高を記録しているそうです。

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電子書籍専用端末は「5,000円以下」なら買って良い考える人45%

2011/09/03

楽天では電子書籍ストア「Raboo」を展開中ですが、つい最近楽天リサーチ株式会社を通じ電子書籍に関するインターネット調査を実施、楽天リサーチ登録モニター(約217万人)の中から、全国の20~69歳の男女計1,000人を対象に行った調査結果を発表していたので一部をこちらでもご紹介しておきます。

調査結果概要は以下のとおり

  • 電子書籍の認知度は7割超
  • 電子書籍、6割近くが今後「利用したい」
  • 電子書籍、手軽さは魅力。一方、紙で読みたい思いも強い
  • 電子書籍を読むのに使いたい端末、「スマフォ」の躍進、専用端末も微増
  • 専用端末購入の購入金額は「5,000円以下」

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eBookPro谷川・佐々木コンビでメディア事業開発会議のセミナー講師やります

2011/07/14

電子書籍ビジネスに関わっている人、またそこに興味をもっている人たちにとって注目のイベント「東京国際ブックフェア」が先週開催され、昨年に比べ出店社数は大幅増加してはいますが、そのビジネス環境においては厳しい現実が続いているのが本当のところ。

これまで携帯向けとして発達してきた市場がどのように形を変えて成長していけるのか?もしくは厳しい現実の前に挫折してしまうのか予断を許さないところではありますが、eBookPro立ち上げからそろそろ1年、デジタルメディアのビジネス立ち上げや支援した経験者として日本における『電子書籍』ビジネスの革新のための課題と可能性を話し会うセミナーの講師として、お馴染み谷川・佐々木コンビで出演させていただく事になりました。

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村上龍氏の決断に出版社は戦々恐々だそうだが、なぜすぐ印税の税率にばかり話がいくのか...

2010/07/18

なぜすぐ印税の税率にばかり話がいくのか...

だが、新しい作品を電子書籍のみで、まず販売するという村上氏の計画は、基本的に出版サイクルから既存の出版社を完全に外 すことになる。村上氏がこれまで発表した作品は、角川書店などの大手出版社から発売されている。『歌うクジラ』を連載していた講談社は、ハードカバーの出 版を村上氏側と協議中としているが、詳細は未定のようだ。

出版社による仲介が不要になれば、理論上、作家はこれまでよりもずっと多くの印 税を手にすることになる。日本経済新聞によると、村上氏は、当初の販売目標を、電子書籍の開発コストが回収できる5000ダウンロードとしており、アップ ルが販売を承認すれば、収入の30%を手数料としてアップルに支払い、残りを村上氏、坂本氏、ソフトウエア会社で分配することになる。

確かに、モノを生み出す側と、それを売り出す側がこれまで交わしてきた契約だと、作り手の待遇改善においては出版社、レコード会社が作成したどれだけ配分を作家側に振り向けるか...という構図になっているものがほとんど、

ただ、こうやって活動している人たちって反体制的というか、やはり個人の力を信じて活動している訳なので、企業の論理を押しつけられるのは大嫌いな筈で、

出版社を介さない電子出版流通においては、確かにこれまでよりもずっと多くの印税を手にする事が出来るのは確かに事実ですが、その前に作家・アーティスト・クリエーターにとっては、先日リンゴ・スターがインタビューで語っていた

インターネットのような技術のおかげで、ミュージシャンが「レコード会社に頭が上がらない」状況は避けられるようになったと指摘する。

↑この言葉の作家版として、

電子出版のような技術のおかげで、作家が「出版社に頭が上がらない」状況は避けられるようになった

↑こっちがやはり先な気がするのです。

単純な話として、これまでの積み上げとして、お付き合いしたい(自分を認めてくれる)編集者なりディレクターがいて、自身がイメージするところに近い創作活動が出来ているか...という話がやはり本質問題として前提にあると自分は思いたい...(苦笑)

冒頭紹介した記事に5000部が費用回収の目処という記載がありましたけど、これはわたしが主に音楽方面で活動していた時期の新人アーティストの初期プレス枚数に近いものがあり、とっても馴染むところがあります。

もしかして出版業界でもこの@1500円x5000という数字が(Appleの取り分も含め)電子出版における損益分岐点としてひとつの指標となる のなら、出版社の側にとってもやるべき仕事がかなり明確になってくるでしょうし、出版社を通さずにセルフプロデュースで行こうという作家さんにとっても、 クリアすべき数字と、自分の読者獲得の具体的な数字としてこの5000というのは覚えておいて損はないのかもしれません。

追記:初回はこうやって各種メディアでも取り上げられ、記事を書くために購入しているケースも多々あるでしょうから初回の5000DL突破は村上氏 のビックネームを持ってすれば何ら難しい事ではないでしょう。ただ2冊目からが大事で、そういう意味では初回から音楽に教授を起用したのはもったいなかっ たかもしれません...

チームラボ猪子さんの指摘が鋭すぎw日経Web版はこの議論から何を学ぶのか?

2010/04/24

日本経済新聞社が、テクノロジーという視点から新しいメディアのかたちを考えるフォーラムを無料開催するということで開催前日の夜でしたが申し込んだところギリギリセーフ。

金曜の夕方の大手町というとブロガーミーティングが常ですが昨日はこれまた奇遇なことにはITmediaさんのすぐお隣のKDDIホールに行ってきましたw

お知らせに書いてあった告知内容はこんな感じ、

開催時間に少し遅れる形になってしまったのですが、運良くテーブル席(最前列)に案内をしていただいたのでiPhoneはもちろんパソコンも使える 状態という信じられないラッキーさで、両隣でパソコンに超高速でタイピングしていた日経関係者の方には、「何者だ?」ってかなり怪訝な感じで見つめられて しまいましたけど、パソコン、iPhone双方からツイートし放題って夢のような観戦状態で有り難いことでした。

冒頭部分では先日スタートした「日本経済新聞 電子版」の解説とテクノロジの側面から電子出版なりWebメディアについての議論を展開していくという流れで、話の中身としてはヤッパの伊藤さんがVOGUEやマガストア用のiPad向けアプリのデモしてくれたり、

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議論は非常に真っ当というか、優等生的なものである意味刺激に欠ける的な印象があったのですけど、30分ほど経過してから遅刻していたチームラボの猪子さんが参加してから会の雰囲気は一変!

チームラボの猪子さんの紹介が、「日本経済新聞 電子版」の開発に関わったこと、検索エンジンを自社開発している、産経新聞のizaを全般的に構築 している...というような紹介でちょっと「?」が浮かんでいたら、開演してから気がついたのですが、今回の集まりなんかこの手の企画の割にちゃんとスーツを 着た人、それも50代、60代とおぼしき方も沢山いらっしゃって、もしかすると今回の参加者は意外と日経の身内関係の人が多数参加しているようなイメージ なのかな...なんてあくまで想像ですが勝手にしてました。

残念ながらわたしは朝生に出演した猪子さんを拝見していないのですが、ネットでその逸話の数々を拝見しつつ、今回その魅力的な人柄にかなり虜になってしまいましたw

だって司会の方からいろんなデバイスが出てきている今、どんな風に考えますか?みたいな振りされて、3秒ほどの無音空間の後に、

「......... え?」

ですから(爆)

気になった猪子語録を以下にご紹介しておきますが、ここから終演までの1時間くらいはもうあっという間でしたね、ほんとw

普 段自分が電話したりメールしたりするツールがメディアになるっていう事が、スマートフォンってやっぱり普段自分が電話したり、人の話聞いたり、メールした り、人のメール見たりしてるところが、そっからネットが見えるってのがやっぱり凄くて、電子書籍リーダーとかは、普段電話を使うとか、メールを受けると か、自分が発信したりするツールじゃないので、なんか...そんな...滅茶苦茶盛り上がらないじゃないかな...って思ってます。


ビッ グコンテンツはそれなりに価値はあるんだけど、ビッグコンテンツよりも、やっぱり自分が発信...友達と話したり、友達にメールを貰ったり、そういう自分の ツールのほうが、なんて言うんですかね... 人の欲求って圧倒的に高くて、そこにビックコンテンツがあるとやっぱり集中して見るんだけれども、なんかわざわ ざいくらビックコンテンツでも、案外わざわざ見に行かないってことなのかな...って...まあ何が言いたいかわかんないですねw


自分の日常のツールに、ツールっていうデバイスが、やっぱりデバイスとして強いんだな~って


iPadはもしかしたらPCの替わりになるかもしれないので、そういう意味ではツールなのかもしれないけど、電子書籍リーダーとかはツールじゃないのかもしれない...


ユー ザ側から見ると、メディアのデバイスっていうと同じように並ぶんだけど、タブレットとスマートフォンと電子書籍リーダーって...。メディアを見るためのデバ イスとしては同じように並ぶんだけど、自分が発信したり自分が情報貰ったりするツールとしては全然違うものなのかな~って


前 は雲の上にいったほうがコンテンツ価値が高いと思われていたと思うんですよ。特別なメディアに行った方がコンテンツ価値が高い...そこは普通の人にとっての ツールではないので、そこには多分民意みたいなのは無くて、で、同じ場所にいる凄い有名な人は同じ場所にいるから、多分そこには民意みたいなのがあって... 民意って言葉間違って使ってますけど、そこの場所にいる事のほうが価値なんじゃないかな...って


電子書籍リーダーみたいなモノって普通の人にとってのツールになってないですよね...タブレット(iPadみたいなのは)なるかもしれないけど、そうなったときにそこのメディア、デバイスの価値みたいなのは、なんか高くないんじゃないかな...


僕、 多分...電子書籍リーダー"リーダー"ってついてるのが嫌なんだと思うんですよね、要はそこには自分はいないですよね。自分が居るプラットフォームで読みた いだと思うんですよねコンテンツを... コンテンツを消費したいんだけど、そこは自分が居る場所で消費したいじゃないかなって


多分、読むより出すほうが欲求として高いんですよ...だから出せるところにコンテンツを置いたほうがいいんです。


(ソー シャルメディアに載っているものは基本無料でコンテンツのエコシステムが成り立っていないという指摘に対して)そもそも本書いているんですよね?本書いて もともと食えないでしょ?じゃあいいじゃないですか、講演で食べてるならどっちにしろそこで経済が成り立たなくても前と変んないじゃないですか


メディアとコンテンツを作っている人って違っていると思ってて、コンテンツ作っている人は元々そんなに食えていないから、そこはあんまり考えなくていいじゃない...って話でw


もともと本出してるのって違うもので儲かる相乗効果があるから本出してたりして...なんで違うところで儲かる仕組みを、逆に言うとそこを一生懸命考えるほうが手っ取り早いんじゃないか


僕はフリーで流通させたほうが良いとは言っていないんですよ...

このイベントのリアル感についてはハッシュタグは「#mf423」で検索してもらうと流れを感じ取っていただくこと可能かと思います。

それと主催者さんのほうでUst中継もしていて多くの方がご覧いただいたと思うのですが、ビデオアーカイブされていないんですよね...マジでこれは残念

1時間半のディスカッションの最後に司会のデジタル編成局編成部重森さんからの「いろんな注文がありましたけど、これからどうしますか?」という問いかけに、

同部署次長の赤沢さんが

いやぁ、結構グダグダになっちゃったので良くわかんないですど...

って 話始めたのには唖然としましたけどw日経のWeb版についてはソーシャルメディア方面についての取り組みが弱いという認識はサービス提供側としても強く認 識されているようで今後機能強化だけでなく、ソーシャルメディア向けにどういう施策を講じてくるのか楽しみなところです。

今回ご紹介した猪子さんのやり取りは文字で読むよりも絶対映像なり音声のほうが良いだろう...ということで、記録用に録音したファイルをUstと、 Youtubeにいつでも公開できるよう準備はしているのですけどこれはやっぱり勝手に公開はまずいかな...ってことでこのエントリ日経デジタルコアさんの 記事のほうにトラックバックしておきますので、もし関係者の方がご覧になって、音声ファイルの公開OKだよ!ってことでしたらコメント欄のほうからコンタ クトしていただけると大変嬉しいかなとw

って書いてみたものの、わたしのエントリ気がついてもらえるだろうか...(苦笑)

米アマゾンが電子書籍の値上げ容認へ消費者が電子書籍版で容認できる上限価格は17.81ドルとの調査結果も

2010/04/02

米アマゾンが電子書籍の値上げ容認して、新刊書籍を1冊9.99ドルから「12.99~14.99ドル(約1200~1300円)の価格帯」で販売するというニュースの中でこんな数字が紹介されていました。

電 子書籍には印刷や製本、物流などのコストがかからないため、大半の消費者は、電子書籍の価格が紙媒体の書籍よりも安くなることを期待する。米IT(情報技 術)調査大手フォレスター・リサーチ(FORR)が最近実施した調査によると、新刊書籍で紙媒体のハードカバー版の価格が1冊25ドル(約2200円)の 場合、消費者が電子書籍版で容認できる上限価格は17.81ドル(約1600円)だという。

ふむふむ、600円の価格差は心理的な印象だけでなく、複数冊の購入ともなるとお財布にも大きな影響を与える数字ですね。

ただここで示された金額は、冒頭の「12.99~14.99ドル(約1200~1300円)の価格帯」と比べるとまだ少しの余裕がある状態ですが、この数字を見ながら雑誌はどんな価格設定で販売されているのだっけ?と思って、ちょっと検索をしてみましたよ。

そんでは、先日のエントリで紹介したNwesweekを例にしてみると

 

Newsweek [Magazine Subscription][Print]
54号、12ヶ月の定期購読が
Cover Price:    $306.45→$40.00 ($0.74/issue) でなんと$266.45 (87%)もの割引

 

Newsweek (Kindle Edition)
Monthly Price:    $2.99

う~~むこの数字の差がここまで出るとは予想していなかったのですが、これはKindle EditionのNewsweek読んでいる人はかなり収入面で余裕のある人ってことになりますよね...

そんでもって、これが日本版になると

ニューズウィーク日本版 Newsweek Japan

 

一冊定価:450円
3年(150冊)    42,000円    280円
2年(100冊)    30,000円    300円
1年(50冊)    16,000円    320円

ニューズウィーク日本版<デジタル>

デジタル版 3年(150冊,)    42,000円    280円
デジタル版 2年(100冊)    30,000円    300円
デジタル版 1年(50冊)    16,000円    320円
デジタル版 3ヶ月トライアル(12冊)3840円    320円

こういうある意味面白みのない数字になってしまうのですが、冒頭紹介した文面をもう一度紹介しておきますね。

電子書籍には印刷や製本、物流などのコストがかからないため、大半の消費者は、電子書籍の価格が紙媒体の書籍よりも安くなることを期待する。

わたしが言うまでもない話ですが、なんか変だぞ...って感じのモヤモヤを感じた今日この頃w